Powered byつなげる
兵庫県尼崎市にオープンした、多胎家庭のママパパが集い、交流したり相談したりできる居場所「ふたごハウス」。この場所でさまざまなことに挑戦し、理想的な居場所を少しずつ実現していきたいと考えています。その過程で、私、NPO法人つなげる代表理事の中原美智子が直面したさまざまな出来事を、「『ふたごハウス』居場所づくりのトライアンドエラー」シリーズとして、お話ししていきます。
2023年2月25日(土)、「ふたごハウス」をオープンしました。
オープンから約3カ月。2023年5月時点では、月4回程度「ふたごハウス」を開放して、主に「双子や三つ子の子育てひろば」「夕暮れひろば~みんなで夕食を楽しむ時間~」を実施。市内外に暮らす多胎家庭のママパパをはじめとして、多胎支援に関心のある団体や企業の担当者の方にも視察として訪れていただいています。今後は、以下のようなことを実現していきたいと思っています。
NPO法人つなげるでは、これまで多胎育児のオンラインコミュニティ「ふたごのまち」(LINEのオープンチャットやZOOM、oViceなどを用いてママパパが会話や相談ができるコミュニティ)や、リアルなコミュニティ「ふたご会」(尼崎市内の子育てひろばを巡回して開催)に取り組んできました。
「ふたごハウス」もその延長線上にあるものと思われるかもしれませんが、実は少し違っています。はじめから「いつでも来てもらえるリアルな場として『ふたごハウス』をつくるんだ!」と決めて計画的に進めてきたわけではないんです。ふたごじてんしゃ創業時から「こんな場があったらいいなぁ」という漠然としたイメージは持っていましたが、どこか“願い”に近いもので、まさかこんなにも急に実現することになるなんて思ってもみませんでした。
ある1つのきっかけによって、これまでの出会いと経験がつながって、やってみようと思い立ったんです。
計画的ではなかったからこそ、実現していく過程ではじめて知ることや気づくことが盛りだくさんでした。「双子や三つ子の聖地をつくるんだ!」と心に決めた2022年11月から、2023年2月のオープン、オープン後の現在まで、日々トライアンドエラーの繰り返しです。
そんな私の経験を伝えることで、“多胎家庭のママパパのために何かをしたい”と想っている全国各地の方々の、ヒントや参考になればと思いました。
想いは持っていても、実現する方法がわからなかったり、不安があったりして、一歩をなかなか踏み出せずにいる人も多いのではないでしょうか。それは私も同じです。これまでを振り返ると、いろんな人たちの活動やトライアンドエラーを繰り返している様子をネットやリアルで見て知ったことで、きっかけや視点、ヒント、アイデア、そして勇気をもらってきました。
そして今度は、私が兵庫県尼崎市のこの場所から、多胎家庭のママパパの「こんなものがあれば、日々が暮らしやすく、生きやすくなるのに」という想いをカタチにしていきます。実際にやってみたからこそわかる、良かったこと、良くなかったこと、できたこと、できなかったことなどをお伝えしていきますね。
本来なら「多胎家庭のママパパの居場所のつくり方」として、要点だけをピックアップしてまとめて書いたほうがわかりやすいのかもしれません。でも、現実は全然スムーズにはいきません。何かをやろうとする時はたくさんの壁にぶち当たるものです。迷って、悩んで、へこんで、落ち込んで、励まされて、喜んで、いろんなことがあります。
読者の方も、いざ「やろう!」と思った時に、そんな“いろんなこと”を経験されると思います。だからこそ、私が行ったプロセスを時系列で、その時々の心境も織りませながら、お話ししていきます。それを通じて、「わたしもそうだったよ」「大変だけど、地道に積み上げていけば実現に近づくよ」「一人じゃないよ」と寄り添うことができたら嬉しいです。
それでは、次回より「『ふたごハウス』居場所づくりのトライアンドエラー」シリーズとして、「一歩を踏み出そうと心を決めるまで」編、「沐浴だけど銭湯?! 公衆浴場営業許可申請」編、「防火対策は大丈夫? 防火対象物使用開始届出」編、「炊いたごはんの提供にも営業許可が必要?」編の4回に分けてお話ししていきます。
「『ふたごハウス』居場所づくりのトライアンドエラー」シリーズ
「プロローグ」編 (現在の記事)
「一歩を踏み出そうと心を決めるまで」編
「沐浴だけど銭湯?! 公衆浴場営業許可申請」編
「防火対策は大丈夫? 防火対象物使用開始届出」編
「炊いたごはんの提供にも営業許可が必要?」編