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槇本さんがサークル運営を始めたのは、2021年。ご自身のふたごが2歳の頃でした。
私自身、双子育児の大変さを実感していましたが、生活の中に心の支えがあったんです。同じ月齢のふたごを育てているママ友が近所にいたり、散歩中に声をかけてくれてその後も育児をサポートしてくれた方がいたりと、その存在にとても助けられました。
そんな日々の中で「私は支えてくれた人がいたから何とかなっているけど、もしそうじゃなかったら?」と考えることが時々ありました。「もし支えてくれる人が一人もいなかったら、どんなに孤独で辛かっただろう。そんな双子ママもいるかもしれない」と思ったんです。そんな時に尼崎ふたごLINEが立ち上がることを知って、何かお手伝いできることがあるのではないかと想い、手を上げました。
「自分が周りに支えてもらったからこそ、今度は支えられる環境をつくりたい」尼崎ふたごLINEには、そんな思いが形になった支援が多くあります。
対面での多胎家庭交流会は移動式にしています。現在は数ヶ所の地域で行っていて、私たち運営側が地域ごとの会場に出向く方法をとっています。移動式にしている理由は、自宅との距離があることで「行ってみたい」という気持ちに蓋をしてほしくないからですね。尼崎は6地区に分かれていて、すべての地区で交流会を開催することが今後の目標です。
そして、LINEを使った情報提供なども行っています。主に多胎交流会の開催情報や行政支援の情報などをお伝えしてる公式LINEと、多胎ママパパに自由にお悩み相談や地域の情報交換をしてもらうLINEオープンチャットがあります。多胎ママパパは育児で忙しく、なかなか情報を自ら調べる時間もないのが現状かなと思います。知っていたら利用できたサポートを知らなくて使えなかったという情報格差をなくしたいという思いからLINEでの情報提供を行っています。
「情報を知らなかった」「誰からも情報を教えてもらえなかった」ということによって、孤独が深まることもあると思うんです。
また、尼崎ふたごLINEのインスタグラムには、多胎家庭でも安心して行ける地域のお店情報が載っています。この取り組みの背景には、多胎ママパパから伝えたいメッセージがありました。
多胎ママパパに「諦めなくても大丈夫だよ」ということを伝えたいと思って始めました。家の中だけだと息が詰まるから外に出かけたいと思った時に、安心できるお出かけ先を作ってあげたいと思ったんです。だから、双子ベビーカーでもお店に入れるかどうかや、子どもメニューやおもちゃはあるかなど、安心できるポイントを運営スタッフで取材して載せています。
目的地が安心できる場所なんだと事前に思っていれば、「ちょっと大変だけど頑張って行ってみよう」という気持ちになるかもしれない。多胎家庭は何かと諦めがちになってしまうことも多いので、諦めなくてもいい場所が地域に増えたらいいなと思います。
多胎ママパパが孤独にならないように、さまざまな支援を行う尼崎ふたごLINE。その中でも大切にしているのが、地域とのつながりをつくることです。
多胎ママパパ同士で「育児って大変だよね」と話をすることはもちろん大切なのですが、大変だよねで終わらずに、その先につなげていくことが大事だと思っています。なので、公式LINEはあえて多胎家庭以外の方も登録OKにしています。多胎育児は、家庭の中だけではどうしても限界があると思うので、地域の支援者や多胎育児に関心のある方にどんどん入ってほしいなと思っています。最近は、公式LINEに保健師さんなども登録してくれるようになりました。
また、インスタグラムで多胎家庭でも行きやすいお店を紹介していますが、掲載させていただくお店にサークルのチラシを置かせてもらったり、多胎ママパパがどんなことに困っているのかを話したりする機会にもなっています。地域の方々に多胎家庭の存在を知ってもらいたいという思いがありますね。
地域での輪が広がっていくことで、多胎ママパパがお出かけしやすくなったり、会話が増えたりすると思っています。そして「ここで子育てをしていて良かったな」と思ってもらえたら嬉しいですね。多胎ママパパが安心して行ける場所が増えて、行った先の地域の人たちも多胎家庭が身近になる、そんなつながりをこれからもつくっていきたいです。
■尼崎ふたごLINE(兵庫県尼崎市)
・活動場所:兵庫県尼崎市
・HP:https://amagasaki-futago-line.net/
・インスタグラム :https://www.instagram.com/invites/contact/?i=6o20ddzrsqtk&utm_content=nyq62fu
【問い合わせ先】
尼崎ふたごLINE公式LINE
https://lin.ee/H8wE8kr