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【多胎育児をしながら「働く」vol.5】“社会に自分の居場所がある”と思える幸せ

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■今回の記事は…

今は子育てに専念しているけれど、仕事を再開したいと考えているママもいらっしゃるのではないでしょうか?「働きたいけど、自分に何ができるんだろう?」「多胎児を育てながら働ける職場はあるのかな?」など不安はつきないもの。そこで今回は、専業主婦からお仕事に就いたふたご(6歳・男の子)のママにインタビュー。働くきっかけになった思いや仕事を始めてからの変化などを語っていただきました。

仕事を始めて感じた、ほっとした気持ち

働く前は、1日中双子と一緒にいるワンオペ育児の生活が続き、とてもしんどく思っていました。私だけが育児の責任を負わなくてはいけないように感じていて…。そんな気持ちを抱えていたので、とにかく仕事を始めて、育児だけの生活から離れようと思ったんです。

保育園への入園を考えると、2人分の保育料を支払うためにはフルタイム勤務でないと厳しいという現実がありました。しかし、長時間勤務をするほど自分の体力に自信がありませんでした。なので、パート勤務を希望し、且つ安価で利用可能な託児所が併設されている職場に的を絞って探しました。ご縁があり、託児所がある病院の看護助手の仕事が決まりました。週4日、6時間ほどのパート勤務でした。

力仕事なので体はきつかったですが、育児から離れる時間を持てたことで、肩の荷が降りた感覚がありました。「これで私だけの責任じゃなくなる」と感じてほっとしましたね。これまでは、例えば食べ物なども「私が食べさせたものがこの子たちの成長に影響してしまう」と思うとすごく怖かったんです。でも、預けることで責任が分担されたように感じて、だいぶ気持ちが楽になりました。それと、久々に働く経験をして、育児でなくなりかけていた自信が少しずつ回復していきました。

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働くことで感じた自分の居場所

看護助手の仕事は3年ほど続けました。しかしコロナ禍になり、職業柄とても神経を遣わなければならず、私はどんどん疲弊していきました。帰宅後も何もする気力が湧かなくなってしまったので、「もうちょっとバランスの良い仕事じゃないと続けられないな」と思い転職を考えました。

次の職場への希望条件は、前職と同じく週4日、土日休み、5,6時間ほどのパート勤務でした。なかなか採用まで至らない日々が続きましたが、やっとご縁を頂いた職場は、前職とは全く違うパソコンを使う事務の仕事。出産してからパソコンを使っておらず、分からないことばかりだったので、双子が寝た後に家で勉強をしましたね。

以前は出社していましたが、部署を移動したこともあり、今はほぼ在宅で仕事をしています。これまでは通勤に1時間程かかっていたので、在宅勤務は体力的にも気持ち的にも楽ですね。週4日勤務は、今でも譲れない条件です。子どもたちと過ごす休日の他に、ひとりで気ままに過ごす静かな時間も必要だと感じているからです。

働くことは、私にとって、「社会の中に自分の居場所がある」と思えること。仕事をすることで、子どもたちとも、母親としての私自身とも、気持ちの距離をだいぶとれるようになってきました。双子と3人でずっと家にいた頃よりも、今は自分のことを「大丈夫」と思えている気がします。

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”やらなくちゃ!”を極力少なく

私は、仕事や育児、自分の時間などのバランスを無理にとろうとしていない気がします。人は、「やらなきゃいけないこと」と「やりたいこと」を天秤にかけますよね。その中で、私は「やらなきゃいけないこと」のレベルをすごく下げているのだと思います。

「どうしてそれをやらなくちゃいけないんだっけ?」と考えると、自分が「やらなくちゃ!」と思い込んでいるだけだということに気づきました。義務感は、どんな小さなことでも心が疲れてしまう気がします。なので、「やらなくちゃ!」という気持ちを自分の中から外そうと思いました。

私の場合、料理が「やりたくないけど、やらなくちゃいけないこと」のひとつです。あまり得意ではないので、料理をすることにかなりのエネルギーを使います。なので、それ以外のやりたくないことは極力やらないと決めています。休みの日はちゃんと休むものだと思っているし、掃除もあまりこまめにしません。自分中心の考え方かなとも思いますが、「そんな自分もいいじゃん」と思っていますね。

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■編集部からひとこと

仕事を始めたことで、「ママではない自分」を感じられたというママさん。少しずつ自分自身を取り戻していった姿を想像しながらお話を聞かせて頂きました。自分の心の声を聞いて、その時々で一歩を踏み出されているのもとても印象的でした。

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