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【多胎育児をしながら「働く」 vol.1】全部を頑張らなくてもいい(後編)

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■今回の記事は…
多胎育児と仕事のバランス、職場での多胎育児への理解、働く多胎ママパパの悩みなど、「働くこと」と「多胎育児」について、インタビューをしました。前編に引き続き、関東在住、テレワーク、フルタイムで働くママのお話。2歳の男女の双子とパパの4人家族です。後編では復帰後の育児と仕事の悩みや、悩みへの対処、また働くママが使える情報の収集についてお話を聞きました。

時短勤務は働きやすい?

始めは時短勤務で仕事に復帰していましたが、2ヶ月経った頃にはすぐにフルタイムに戻りました。と言うのも、私が住んでいる地域では保育料が高く、給料の半分以上が保育料に取られ、保育料を稼ぐために働くような形になってしまうことが、効率が悪く感じたからです。子どもの慣らし保育が終わって、ちゃんと保育園に通えるようになってからは、フルタイムに戻しました。

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こんなに時間がないなんて...

復帰してからは、仕事に使える時間があまりにもないことに衝撃を受けました。「こんなに時間がないのにどうやって仕事するんだ」って。このままではキャリアも築けない。仕事もしたいし、育児もしなきゃいけないけど、バランスが難しい。そんな風に打ちのめされて、悩んでいた時には仕事をやめることも考えました。

今やっている仕事は個人の比重が重く、それが気持ち的に重く感じることもあったので、私がいなくても回るような仕事の方がいいかなって思った時期がありました。

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子どもの風邪が悩みの種に

特に子どもが風邪を引いて、お迎えコールが突然きてしまうときが大変でした。1人の子どもの家庭が1週間休むところ、双子の場合、2人が時間差で風邪をひいてしまうと、2週間休んでしまうことになります。

会社はベビーシッターの利用を推進しているけれど、風邪をひいているとベビーシッターが見つからないし、病児保育も車で行かないといけないところにあるので使いづらく、一度も使ったことがありません。フルタイムでお給料ももらっているのに、月の半分も休んで私は何をやっているんだって、やりきれない気持ちになります。

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心強いワーママの存在

仕事と育児で悩んだ時には、職場のワーママさんに相談して悩みを解消していました。多胎家庭でなくても、同じように育児を経験しているワーママさんは、何でも話せる心強い存在でした。

私が相談すると、親身に聞いてくれて、大体の悩みは話すことで解消されました。相談した時に「それは絶対言った方がいい」と背中を押してくれるので、自分の意志をきちんと伝える度胸や図々しさも必要だなと勇気づけられます。私の周りのワーママのみなさんは本当にたくましい方が多かったです。今では、キャリアを諦めたわけではないけれど、育児と仕事の両立の悩みに関して、時期的にしょうがないと割り切れるようになりました。

上司に関しては、多胎育児に対して十分な知識があったわけではないと思いますが、私から「これが大変だから、こうしてほしい」と明確に伝えることによって、理解してもらえることを学びました。

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誰も教えてくれない制度の情報

国の多胎に関する制度は誰も教えてくれないので、インターネットで検索したり、行政のHPをみて、自分で調べるしかなかったです。私の場合、「子ども1人にこんな制度があるなら、多胎の場合だとどうだろう」って調べる癖がついていました。

育休中に使えるものは、地域の多胎児サークルのメンバーがLINEグループで共有してくれていました。仕事をしながら使える制度に関しては、切羽詰まった状況で使えるものがないか、自分で調べることが多かったです。

私の会社の場合、ベビーシッターの割引を受けられる補助券をもらえる制度があるのですが、他のワーママさんは制度を使うほどでもない状況のため、私だけがベビーシッターを頼んでいるんですって言いづらい状況でした。ベビーシッターを頼まないといけないレベルに切羽詰まっている感覚は、多胎家庭とそうでない家庭で違ってくるのかなと感じます。

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今の私が伝えられること

とにかく頑張りすぎないことが大事かな。「両立」っていうと仕事も育児も頑張らないといけないって感じてしまうけれど、誰にでも限界があって。全部を頑張らなくても、自分が仕事に比重を置きたいか、育児に比重を置きたいかを考えてみて、自分が納得のいくバランスを見つけられたらいいなって思います。

あと、いろんな人に相談してほしいです。抱え込みすぎると、想像以上に重たくて、ひとりでは抱え込みきれないこともあります。特に仕事は自分ひとりがやっている訳じゃなくて、会社のみんなでやっているからこそ、ひとりで解決できないことはいろんな人に相談して、「私はどうしたいか」を伝えていく必要があるかなって思います。

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■編集部からひとこと

今回の多胎ママさんは育児にも慣れてきたところで、何か力になれればとのことで、インタビューに協力してくださいました。そんな風に力を貸してくださることは、私たちにとってすごく心強いし、嬉しく思います。お話を聞かせていただき、ありがとうございました。

誰にも否定されず本音が話せる場所!lineオープンチャットで気軽にやり取りできる双子の部屋に参加する。
大人の声が聞きたいときに。音声でいつでも楽しく雑談できるバーチャル空間「oVice」でそばで話しているような感覚になれる双子の広場に参加する。

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