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双子を妊娠していると分かった時は、放心状態でした。想像もしていなかったので、かなり戸惑いましたね。急きょ別の病院を探す必要があったり、リスクの説明もされたりしたのでパニックのような状態でした。最初は喜びよりも不安な気持ちの方が大きかったですね。
お腹が大きくなっていくにつれて楽しみな気持ちも膨らんでいったのですが、妊娠5カ月頃に双子に体重差があることが分かりました。里帰り出産をする予定だったのですが、急きょ入院をすることになり里帰りができなくなってしまったんです。想定外のことで「どうやって夫婦だけで双子を育てていけばいいんだろう…」ととても不安になりました。その後、長い入院生活を経て33週3日に帝王切開で出産しました。
約1カ月間、双子はNICUに入院しました。夫は仕事がとても忙しかったので、双子が退院してからすぐにワンオペ育児がスタート。次々としなければならないことが出てくるので、いつも双子のお世話に追われているような状態でした。「辛い」とか「大変」という感情さえもあまり感じていなかった気がします。とにかく毎日必死に育児をしていて、当時は無の感情というか、自分が何を感じているのかさえも分かりませんでしたね。
思い出すのが、生後10カ月頃のこと。それまでは日々のお世話を淡々とこなしていたのですが、10カ月頃になると後追いやつかまり立ち、さらに3回の離乳食が必要になり本当に余裕がなくなりました。私がトイレに行くだけでも泣いていたし、少し目を離した隙につかまり立ちをしてはひっくり返ってまた泣いて…。キッチンで離乳食の準備をしなければならないのに作業も進まず、辛くなりました。
「あなたたちのためにこんなに頑張っているのに、なんでそんなに泣くの?こっちが泣きたいよ…」と思って、すごくしんどかったですね。
もし、当時の自分に声をかけるとしたら「すごく頑張っているね」と言ってあげたいです。最近小さい双子ちゃんを育てるママさんと話す機会がよくあるのですが、みなさん本当によく頑張っています。
私は、頑張っている人に対して「頑張らなくていいよ」と言うのは気が引けてしまうんです。何だか頑張っていることを否定してしまう気がして…。だから「頑張らなくていいよ」じゃなくて「すごく頑張っているね」と言いたい。当時の私は「頑張ってるね」って誰からも言われなかったから、当時の自分にも、今頑張っているママたちにもそう伝えたいです。