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双子は36週6日に帝王切開で出産しました。 妊娠経過は順調でしたが、私の場合、お腹の子が双子だと分かったのは妊娠20週。かなり遅かったんです。それまではお腹にいるのは1人だと思っていたので、助産院で出産するつもりで見学もしていました。
双子だと分かった時点で助産院では産めないことが分かり、慌てましたね。双子の妊娠・出産のリスクも知り、これまで感じていなかった不安が一気に押し寄せてきました。胎動があっても、もう1人はちゃんと生きているのかが分からなくて、とても不安でした。
双子育児への自信は全くなかったので、妊娠中にベビーシッターや自治体の育児サポートに登録をしました。それでも不安で、本当に大丈夫かなと思いながら出産しましたね。私は昔から、事前にうまくいかない状況を想定して、ショックが少ないようにするところがあります。「予想していたよりは大丈夫だった」と思えると気が楽になるので、妊娠中は「産後の育児はうまくいかないだろう」と想像をしていました。
出産後はホルモンの影響もあってか、「体も心も意外と大丈夫かも!」と思えました。退院後は夫が2週間ほど仕事を休みましたが、その後はワンオペ育児になることが分かっていました。なので「私ひとりでも育児ができるようにしたい」と看護師さんに伝えて、入院中に色々と教えてもらっていましたね。
ワンオペ育児が始まってからも、それなりに頑張ることができていたんです。睡眠不足ではありましたが、少しでも時間があれば横になったり、哺乳瓶はこまめ洗うのではなく後でまとめて洗ったり、自分のペースで育児をしていました。
でも、産後3カ月が経った頃、ぷつりと糸が切れたような感覚がありました。自分では、眠れる時は眠って体調には気を付けていたつもりでしたが、気持ちの落ち込みがひどくなりました。
助産師さんからは妊娠中に「産前・産後は頑張れてしまうもの。産後1カ月や3カ月くらいで参ってしまう人が多いから気をつけてね」と言われていました。知識はありましたが、やっぱり産後3カ月頃に気力と体力の限界がきましたね。当時の日記を読むと、「昨日はすごく大変だった」「辛かった」などネガティブな思いが書いてあります。
私は10代の頃から体が疲れやすくて、「みんなが軽々と当たり前にできていることが自分にはできない」というコンプレックスがありました。でも、「人と自分を比べることはやめよう」「これが私なんだ」とマインドを切り替えて、時間をかけながら少しずつ自分とうまく付き合えるようになってきていたんです。
でも双子を産んでからは、これまで作り上げてきたマインドがリセットされてしまった感じがしました。育児は今までの経験や考えでは対応できないことばかりで…。「せっかく人と比べないで心穏やかに生きられるようになってきたのに」と感じて、やり直さなくてはいけないような気持ちになり、とてもがっかりしたのを覚えています。